まだ、出勤したくない。

14卒リーマンが思ったことを誰の目を気にすることもなく綴る

まだ雪でワクワクできるという安堵感

昨夜未明、雪が降った。
降りしきる雪を見て、ワクワクした。
そして、ワクワクしている自分に安堵した。

思えば、雪国育ちの自分にとって雪は高揚感の象徴だ。
雪の積もった帰り道は手持ち無沙汰に雪玉を作って帰ったし、
家の前の駐車場の空きスペースに除雪のため山と搔き集められた雪山を歩き回ってお山の大将を気取ったし、
融雪装置の穴の一つを長靴で塞いでもう片方の穴から出る水の量を増やして遊んだし、
融雪装置の上に雪を置いて水が雪玉をうがつのをじっと見てたし、
放課後の暗いはずの帰り道が雪化粧されていつもより明るくて冬は統一感があっていいなとか中二的なことをぼんやり思ったし、
スキーに行ったしスノボにも行ったし、
雪合戦ではあえて雪玉を2つ作って1つをデコイ的に相手上空に投げて時間差で本命を投げつけたし、
新雪を踏みしめるギュッとした感触と音が心地よかったし、
ママさんダンプで除雪する体力も有り余ってたし、
とにかく、雪はいいものだった。

そんな俺も大学進学から東京で暮らすことになり、リーマンの今、そして今後も関東圏での暮らしが続いていくことがほぼ確定している。雪に対して、ワクワク感を持ったまま雪国を離れたのはかえって良かったのかもしれない、とふと思った。

まだ実家にいた頃、降る度に除雪をせざるをえない大人たちは雪を疎ましく思っている節があった。地球温暖化だなんだで積雪が毎年少なくなり、融雪装置が町中至る所に設置されたことで、楽になった、雪なんて降らなくてもいいという声も嫌でも耳に入ってきた。
ずっと地元から出なければ、恐らく俺も雪を次第に嫌いになっていっただろう。
そう考えると、今の俺はある種幸運だと言えるかもしれない。

だから昨日の雪でワクワクしている自分に俺はホッとした。雪で交通機関が大混乱して大変だった人も沢山いるだろうが、この気持ちを確認するためだけに、毎年1回は関東圏にも雪を降らせてほしい。
そして、もし俺が雪の影響で交通機関が乱れてイライラしてしまうことが将来あったときは、多分それはちょっと羽根を伸ばすタイミングなんだと思う。


おわり